大学入学共通テストの英語を考える

 4月18日付けのしんぶん赤旗日刊紙の記事に「シリーズ現代の視点・東京大学教授安倍公彦さんに聞く」という記事がありました。2020年度から始まる大学入学共通テストの英語でTOEICやTOEFL、英検など8種の検定資格試験が使われことになりますが、その問題点について、英米文学者の安倍教授のインタビュー記事でした。小学校での国際(英語)教育が本格化する中で、国際(英語)教育には興味をもっていましたが、中々興味深い記事でしたし、その通り!だと思いました。
 まず「英語入試の民営化は、若い世代の学習に対する不安をあおるばかりで、受験生にも大学生にも何のメリットもありません。入試という公共性の高い事業を『利権の争奪場』にする罪深い政策だと考えます」と一刀両断です。気持ちいい。
 4技能についても「すでに世界的には『4技能』などというキャッチフレーズにこだわるのは時代遅れといわれています。英語の幹の部分と、さまざまな局面での諸技能の相互連携こそが大事です。」とのことで、なるほど納得。
 経過について「この政策を検討した有識者会議や協議会には、当の試験業者をはじめ利害関係者が多数入っていました。」もうこれだけでアウトですね。
続けて「業者試験を受けることでどのように英語力が向上するのか検討もされず、強引に進められてしまった。実質的に業者試験で新しくなるのは、発生を伴うテストが入るということだけです。しかし、発生を伴う試験は精神的な要素に左右されやすく、正確な採点が困難」としています。確かにスピーキングは難しい。知っている方で、IELTSの試験を受けた方がいますが、海外留学から帰ってきた直後に受けた時はスコアが5、0であったのに、その一か月後のスコアは6、0で、試験管との相性もあるのかなぁといっていました。
 センター試験やCEFRという指標を持ち出したことに言及した後、「実施状況も都道府県ごとに大きなばらつきがある。明確にパターン化されていて、受ければ受けるほど簡単に点数が延びる試験が多いのも問題です。」ということは努力よりもお金のあるなしが決め手になるということで、それではあまりに不公平すぎます。
 最後に「業者試験は、大まかな英語力を自己診断するための道具であり、合否ラインに数千人の受験生が並ぶ競争的な入試とは根本的に目的が異なります。各大学は自衛策をとるべきです。」という言葉で結んでいます。
 著書に「史上最悪の英語政策」「英詩の分かり方」などがあるようです。
 こうした問題のある英語政策の先にあるのが、小学校での国際(英語)教育になるわけですね。
 

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